世界戦を振り返って〜加藤実〜

加藤実です
目標は確か10位以内と宣言していたので、総合順位は65位と目標には遠く及ばない結果になりました
せっかく期待して頂いた皆さんには申し訳なく思っています
ご支援、応援していただいた皆様ありがとうございました

今回はいろいろと最低限やれるだけの準備はしたかったし、やってきたつもりではいます
グライダーはレンタルでちょっと古めの機体でした
今日久しぶりに自分の機体で飛んでみて思ったのは、半年前に新機で買った機体のコンディションとは全然違うなというのがありました
自分のグライダーを持ち込めればよかったんですが、それができませんでした
道具に文句をつけるのは自分の美学としてはいいたくないんですが、やっぱり自分の機体とはちょっと違いました

今回のブラジルの大会は前半は条件が良かったんですが、中盤から後半にかけて条件が悪くなりました
逆転層がきつくて、上限高度が高くないとか
ブラジリア特有の条件として台地の上を飛ぶので対地高度も十分にとれませんでした
これは自分の得意なコンディションではないなとすぐに気づきました
自分の得意ではないコンディションで、ベストとは言えない機体で飛ぶことになって
今から冷静に思い返すと、渋いサーマルを少しずつ繋いで飛ぶときに、どうしても人より低くなることが多くなりました
本来は他人を見下ろして飛びたいのですが、そんな条件にはなかなかなりませんでした

自分の体感としては悪くても20番とか30番には入ると思っていたのですが、それには遥かに及ばない結果になってしまいましたが
飛びの技術だとか、良い条件で良いサーマルを早く見つけて飛ぶようなコンディションでは日本チーム全体として負けてはいないと思っています

当初の目標に掲げていた10番以内は言い過ぎでしたが
TOP20に入るような選手たちは年中飛んでいるし、日本人はなかなかコンスタントに海外の大会には出られないけど
技量的には昔よりも世界のレベルに近づけていると感じています
日本人のレベルが全然低くないことは証明できたのではないかと思っています

大門さんが今回で最後の世界戦になるというのは寂しいんですが
我々の世代が引き継いでいけたらなと思っています

個人的には渋い条件にすごく弱いのが課題です
大会の前の壮行会の時に自分でも言ったのですが
「ブラジルのような対地高度がとれないエリアで良い結果を出すためには、みんなで協力してガグルで飛ばないといけない」
と言ったんですが全然できていなかったです
できていないということは、分かっていないということと変わらないです
昔から国内の大会でも課題にしているんですが、結果が出せていないのはそこが本当にできていないなと
周りのパイロットと協力して飛ぶのをもうちょっとやっていきたいと思っています
スピードレースの条件では割と世界のパイロットと一緒に飛べるんですが、、、
みなさんから支援して頂いたので結果を出さないといけなかったのですが、今回は全然仕事ができなかったのでそれはすごく反省しています
何回出れるかわかりませんが、次回のイタリア、その次もあと15年ぐらい、これから出れる限りは世界選手権に出たいと思っているので、自分の悪い癖を直しながら飛んでいきたいと思っています